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CFDとは?CFDの仕組みや取引ルールをわかりやすく解説

もくじ

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CFD取引の基礎知識

CFDの基礎知識について

CFDの仕組み

CFDとは「差金決済取引」のことで、商品の受け渡しはせずに商品の価格や指数を参照し、売買した時の差額分が利益や損失になる取引です。

例えば、金(ゴールド)を10000円の時に買い、11000円なった時に売れば1000円の利益になります。
このとき実際に金そのものを売買するのではなく、「金の価格」で取引するというのがCFDの仕組みです。

わかりやすくいうと「金や原油などの商品」や「国内外の株式や株価指数」などを、FXと同じように取引できるということです。
正確には、FXもCFDの一部(為替部門)ということになりますが、一般的には別物として扱われています。

CFDの特長

いろんな種類の銘柄で取引できる
CFDは「金・銀などの鉱物」、「原油・天然ガスなどの資源」、「国内・国外の株式」、「日経平均株価などの株価指数」など、多種多様の銘柄で取引することができます。
CFD業者によって異なりますが、100種類以上の銘柄を取り扱っている業者もあります。
ほぼ24時間取引することができる
株式市場や先物市場では取引できる時間が限られていますが、CFDでは仕事から帰った後や深夜でも取引することが可能です。
※CFDの種類ごとに取引できる時間は異なります。
売りからの注文ができる
商品のやりとりをしないで売買したときの差額が損益になる取引なので、FXと同じように売りからの注文をすることができます。
「10000円で売って9000円で買えば差額の1000円が利益」というと少し分かりづらく感じますが、単純に価格が上がると思えば買い注文、下がると思えば売り注文ということです。
取引手数料が無料
株式や先物取引では取引ごとに手数料が掛かりますが、CFDでは取引手数料は掛かりません。
FXと同じでスプレッドが取引コストになるので、余計な費用を抑えることができます。
※一部のCFD業者や銘柄では取引手数料が掛かる場合があります。

CFDのメリット

相関関係を使った取引ができる

相関関係というのは、例えば「日経平均株価はドル円やユーロ円と同じような動きをする」という関係のことです。
この相関関係を使って、通貨につられて上がる株価指数の銘柄を狙ったり、反対の方向に動く銘柄(逆相関)を狙うといったトレードをすることができます。

他にも豪ドルなどの資源国通貨は、原油などの商品価格による影響が大きいなどの特徴があります。
CFDをしているとこのような関係がよく見えるようになり、FXや株式などの他の投資にも役立ちます。

少ない資金から取引できる
CFDではレバレッジを効かすことができるので、少額の資金で取引することができます。
株式や先物取引だと数百万の資金がないと厳しいですが、例えば銀CFDや原油CFDだと1000円~3000円くらいの証拠金で取引することが可能です。
祝日や取引時間外のニュースにも対応できる
日本の株式市場の取引時間は9時~15時ですが、海外のニュースなどが原因で翌朝の市場オープン時に株価が大きく動くということがよくあると思います。
現物株だと翌朝9時まで対応することができませんが、CFDだと深夜でも対応することが可能です。
また、市場が休みになる祝日でも取引することができます。
分散投資やリスクヘッジがしやすい
鉱物・資源・株式・株価指数など様々な種類の銘柄で取引できるので、株式やFXだけをやっていた場合よりもはるかに分散投資やリスクヘッジがしやすくなります。

CFD取引をしていると、金・原油・株価指数なども意識するようになるので、特にFXや株式など他の投資をしている人にとってメリットが高まります。

取引できる銘柄について

CFDの取扱銘柄について

CFDではたくさんの銘柄の中から取引することができますが、大きく4種類に分けられます。
CFD業者によって取り扱っている銘柄が異なるので、業者を選ぶ時の大事なポイントになります。

株式CFD
国内や海外の個別株を対象にしたCFDです。
主な銘柄は、国内株だと「東京証券取引所に上場している株式」、海外株だと「Apple・Amazon・Yahoo!・Twitter・FaceBook」などの世界的に有名な企業の株式があります。
株価指数CFD
日経平均株価やダウ平均株価などの株価指数を対象にしたCFDです。
主な銘柄は、「日本225(日経平均株価)・米国30(ダウ工業株30種平均株価)・上海A50・イギリス100」などがあります。
商品CFD
NY金やWTI原油などの商品先物を対象にしたCFDです。
主な銘柄は、「金・銀・白金・原油・コーン・大豆」などがあります。
債券CFD
世界の主要国の国債を対象にしたCFDです。
主な銘柄は、「日本国債・米国の2年~10年国債・ドイツ10年国債・英国10年国債」などがあります。

CFDの取引ルール

CFDの取引ルールについて

CFDのレバレッジ

レバレッジとは、取引するときに「証拠金をいくら預ければいいかを求めるときの倍率」です。
つまりレバレッジの倍率が高いほど、少量の資金から取引ができるということです。

CFDは種類ごとに最大レバレッジが異なるので必ず確認しておきましょう。
2011年のレバレッジ規制により、最大レバレッジは以下のように定められています。

CFDの種類最大レバレッジ
株式CFD5倍
株価指数CFD10倍
商品CFD20倍(※)
債券CFD50倍

※商品CFDは2011年のレバレッジ規制対象外でしたが、ほとんどの業者は20倍以下に設定しています。

必要証拠金の計算の仕方

証拠金とは、取引するときに「最低でもこの金額は口座に預けてね」というものです。
必要証拠金の求め方は以下のようになります。

CFDのレート×取引単位×取引数量÷レバレッジ=必要証拠金

CFDのレート
売買するCFDの現在の価格です。
ドル建ての場合はCFDのレート×ドル円のレートで計算して日本円に換算します。
※ドル建ては「金/ドル」や「原油/ドル」など、右側がドルになっているCFDのことです。
取引単位
銘柄ごとに決められた1LOTの単位です。
例えば、金なら1単位で1LOT、日本225なら10単位で1LOTなど、必ずCFD業者のホームページに記載されています。
※FXの1000通貨単位や1万通貨単位というのと同じ意味です。
取引数量
売買するLOT数(枚数)です。
レバレッジ
CFDの種類ごとに決められたレバレッジです。(前項参照)

(例)原油/ドル=50ドル、1ドル=100円、取引単位=10単位、取引数量=1LOT、レバレッジ=20倍だった場合

50×100×10×1÷20=2500
必要証拠金=2500円

この場合は「原油CFDの取引をするのには口座に2500円以上必要」ということになります。

CFDのリスクについて

CFDも投資なので、当たり前ですが損失が生じるリスクや元本割れのリスクがあります。
リスクについても基本的にはFXと同じですが、特に理解しておきたいのは以下の3点です。

ロスカットのリスク
保有しているポジションの損失が一定の水準以上になった場合、損失の拡大を防ぐために強制的にポジションが決済されます。
ロスカットされる水準は業者によって異なりますが、一般的には「証拠金維持率が50%を下回った場合」に設定していると思います。
目安としては「保有しているポジションの損失が、口座に入っている金額の半分以上になった場合ロスカットされる」と考えると分かりやすいと思います。
追証のリスク
急激な相場変動があった場合、ロスカットの発動が間に合わないことがあります。
このとき、損失が膨らんで口座に入っている金額がマイナスになった場合は、マイナス分を口座に入金しなければなりません。
例えば、口座残高が10万円のときに11万円の損失が出た場合は、追加で1万円を入金する必要があります。
レバレッジによるリスク
レバレッジは、少ない資金で取引ができる仕組みなので基本的にはメリットなのですが、反対に計画性のないギャンブルのような取引をしていまうと、すぐに資金がなくなってしまうというリスクがあります。

よく勘違いしてしまいがちなのですが、レバレッジが高いというのは「損益が増えることではなく、取引できる量が増えること」です。
例えば、10000円の商品を取引するときにレバレッジ1倍だと10000円必要ですが、レバレッジ100倍だと100円で取引することができるという仕組みです。

CFD取引と先物取引の違いは?

CFDと先物取引の大きな違いは「限月」(定められた日までに決済しなければならない期限)です。
先物取引は「決められた日に決められた価格で売買をする約束」という取引で決済する期日があるのに対して、CFDはポジションを長期保有することが可能です。

その他にも取引時間や手数料などの違いがあります。
例として、日経平均株価を対象とした「日本225CFD」と「日経225先物」で比較してみます。

日本225CFD日経225先物
取引時間ほぼ24時間09:00~15:15
16:30~03:00
取引単位10単位/1LOT1000単位/1LOT
100単位/1LOT
手数料無料有料

※業者によって異なる場合があります。

くりっく株365(取引所取引)について

株価指数CFDには、「店頭取引」と「くりっく株365」という2つの取引方法があります。

店頭取引は、CFD業者と1対1の取引で、一般的にCFDと呼ばれているのはこちらです。
くりっく株365は、東京金融取引所に上場している株価指数証拠金取引のことで、くりっく株365の取扱会社を経由して取引をします。

どちらも株価指数を参照するCFDという点は同じなのですが、取引ルールに多少の違いがあります。
日経平均株価を対象とした「日本225CFD」と「日経225」で比較すると以下のようになります。

店頭取引
(日本225CFD)
くりっく株365
(日経225)
取引時間CFD業者によって異なる
(ほぼ24時間)
08:30~翌06:00
(サマータイム時は翌05:00まで)
取引価格CFD業者が提示する価格マーケットメイク方式
取引単位10単位/1LOT100単位/1LOT
手数料無料有料
レバレッジ最大10倍まで約20倍~30倍
(証拠金は毎週設定される)
取扱銘柄CFD業者によって異なる日経225(日本)
NYダウ(アメリカ)
DAX®(ドイツ)
FTSE100(イギリス)
税金申告分離課税
一律20.315%(2037年まで)

マーケットメイク方式とは、複数のマーケットメイカー(取引価格を提供している金融機関)が提示した価格の中から、投資家に最も有利な価格を選択して提供するという仕組みです。
くりっく株365では、「大和証券キャピタル・マーケッツ」「ドイツ証券」「日産センチュリー証券」がマーケットメイカーとして指定されています。

参考ページ:くりっく株365公式ホームページ

CFDの税金について

CFDの税金について

CFDで所得があった場合は、「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象となり、確定申告をする必要があります。
※申告分離課税とは、会社やアルバイトの給料などにかかる税金(総合課税)とは区別して納める税金のことです。

国税庁の参考ページ

先物取引に係る雑所得等の金額の求め方

確定申告をするときや税額の計算をするときは、利益から必要経費を差し引いた「所得」を求めます。
CFDの取引による所得は、「先物取引に係る雑所得等」という種類の所得になります。

ただし、「先物取引に係る雑所得等」にはFXや先物・オプション取引なども含まれるので、CFDの他にFXや先物・オプション取引などをしている人は、それらの損益を通算して利益の合計を出します。

(例1)CFDの利益が100万円、FXなど他の取引をしていない場合=利益の合計は100万円
(例2)CFDの利益が100万円、FXの利益が100万円だった場合=利益の合計は200万円
(例3)CFDの利益が100万円、FXの損失が50万円だった場合=利益の合計は50万円

次に、損益の合計から必要経費(取引手数料・書籍代・セミナー代など)を差し引いて「先物取引に係る雑所得等の金額」を求めます。

CFDやFXなどの損益の合計-必要経費=先物取引に係る雑所得等の金額

先物取引に係る雑所得等の税率

先物取引に係る雑所得等の税率は、所得税の「15%」、住民税の「5%」、復興特別所得税「0.315%」を足して、一律「20.315%」となっています。
※復興特別所得税とは、2037年まで課税される東日本大震災の復興に使われる税金です。

所得税 15%+住民税 5%+復興特別所得税 0.315%=20.315%

税金の計算方法

先物取引に係る雑所得等の金額(CFDやFXなどの所得の合計)に「0.20315」をかけると税額の目安を計算することができます。

先物取引に係る雑所得等の金額×0.20315=税額

CFD業者の特長と比較

GMOクリック証券 CFD

※2016年より「ETF CFD」34銘柄の取り扱いを開始

取扱銘柄数手数料信託保全スマホツール
136銘柄無料
株式CFD株価指数CFD商品CFD債券CFD
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公式サイト:GMOクリック証券 CFD


DMM.com証券 CFD

取扱銘柄数手数料信託保全スマホツール
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株式CFD株価指数CFD商品CFD債券CFD
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公式サイト:DMM CFD

くりっく株365取扱会社の特長と比較

くりっく株365は、店頭取引とルールが異なる点があります。
詳しくは「くりっく株365(取引所取引)について」をご覧ください。

岡三オンライン(くりっく株365)

手数料(税込み)PCツールスマホツールガラケーツール
156円
日経225NYダウDAX®FTSE100

公式サイト:岡三オンライン くりっく株365